積立投資では投資タイミングは重要?

お客様に積立投資をお勧めしていると、

  • 今はずいぶんと高くなっているから
  • バブル崩壊もまじかと聞くけど
  • 下がったら検討したい

など、良いタイミングで始めたい、という方もいるのではないでしょうか?

このコラムでは長期の積立投資ではタイミングは一般に考えられているよりも影響が少ない、という事例を紹介します。

下図青線は、A社の外国株インデックスファンドのコロナ前から今年2月までの基準価額の推移です。

2月後半から新型コロナによる暴落が始まり3月後半に底打ち、その後回復しています。この商品にAさん、Bさん、Cさんの3人が積立をしました。

Aさんは思い立ったが吉日ということで値動きを気にせずに2020年1月のコロナ前の高値から毎月1万円づつ積立を開始しました。2021年2月までの14カ月間、積立元本は14万円でした。

Bさんは1月に検討しましたが値下がりを予想したので様子をみていました。その後予想通り暴落、回復基調を確認して4月から毎月12,728円、今年2月まで11カ月、積立元本は140,008円でした。

Cさんも値下がりを予想していたので1月、2月は見送り、底値を的中させ3月から2月までの13カ月間毎月11,667円を積立、積立元本は140,004円でした。

3人とも積立元本は14万円です。この間最もお金を殖やしたのはだれでしょう?

暴落を当て、慎重に回復を待ってスタートしたBさんはもちろん、底値まで的中させたCさんより、まったくタイミングを考慮しなかったAさんが最もお金を殖やしていました。

暴落も底値も的中させたCさんよりもAさんの方が良かった、というのは正直意外に感じるかもしれませんね。

積立投資の成果は、基準価額 × 口数、です。タイミングを当てるよりも値下がり時を避けずに継続して口数を増やすことの大切さがこのような事例でも理解できますね。

もちろん、すべての場合でこのような結果になるわけではありませんが、長期の積立投資では、タイミングは一般に思われているほど大きな影響を与えないこと、それよりも早く始めて長く続けること、が成果に結びつくことをこのような事例を使ってお客様にお伝えしてもよいかもしれませんね。

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