2022年団塊の世代が75歳にさしかかってきます。高齢者の医療費が健保組合、私たちの医療費負担の在り方に大きな影響を与えることが予想されます。今回の記事では商談や雑談で使えそうなキーワード、キーとなる数字をピックアップしておきたいと思います。
団塊の世代
この言葉を知らない方はいらっしゃらないと思いますが、数字で再確認したいと思います。
1947年から1949年の第一次ベビーブームの3年間の間に生まれた人たち(のかたまり)を団塊の世代といいます。3年間で800万人以上誕生しました。
1947年:267万人
1948年:268万人
1949年:269万人
260万人と言われても多いのか少ないのかピンときません。現在との対比で伝えるのがポイントですね。
2019年の出生数:86万5234人
2020年の新成人:122万人
団塊の世代の子どものことを団塊ジュニア、第2次ベビーブーマーといいます(1971年~1974年生まれ)。
1971年:200万人
1972年:203万人
1973年:209万人
1974年:202万人
2022年には後期高齢者に
現在73歳~71歳のこの世代が今後後期高齢者になっていきます。後期高齢者になるどうなるかを整理しておきます。
自己負担割合は2割→1割に引き下げになります。
一方かかる後期高齢者の一人当たり医療費は約94万円と国民健康保険の約3倍、被用者保険(協会けんぽや企業・組合健保など)の約倍以上です。
下図は、加入保険制度ごとにかかっている医療費です。全体の医療費は43兆円、そのうち37%の16兆円を後期高齢者が使っています。後期高齢者は現在約1800万人ですが、団塊の世代全員が後期高齢者になる2025年には2180万人程度になると予想されています。
当然このままでは、高齢者に限らず若年者の医療や社会保険料負担も大きな影響を受けることが予想されます。今後は以下のような給付と負担の見直しが検討されていくことが予想されます。
- マイナンバーの導入による金融資産の保有状況による負担の検討
- 高齢者の窓口負担の引上げ
- 薬剤の自己負担割合の引上げ
- 外来診療時の定額負担
- 現役並み所得基準の見直し
など。
医療制度についてはしばらくは2022年問題を軸に話題になることが多いと思います。大筋の流れ、数字を把握することできっかけ作り、動機付けにつながるのでしっかりと把握しておきましょう。