保険設計の前提が変わってきた?!

年間の国民一人当たりの医療費は、約33万円です。
では、75歳以上の人の年間の一人当たり医療費は?

以下は厚生労働省が出している「平成27年度 国民医療費の概況」からの抜粋です。

75歳以上は約93万円です。
この数字だけでもいかに高齢者の医療費が大きいかわかります。

また、現在の75歳以上人口は1641万人ですが2030年には約1879万人になると予想されています。
医療費が現在と変わらないとすると、75歳以上の人の医療費の総額が15兆円から17兆円に増える、と言うことになります。

医療費そのものも医療技術や薬の発達で大きくなる傾向です。
昨年はオプジーボなどのガン免疫治療薬が大きな話題になりました。

ちなみに平成元年の一人当たり医療費は、約16万円で現在の約半分でした。

その間、経済規模や所得が大きく殖えていれば負担感も少ないのでしょうが実際は、
GDPに対する医療費の割合
平成元年 4.56% → 平成27年 7.96%

国民所得に対する医療費の割合
平成元年 6.15% → 平成27年 10.91%

となっています。この流れを止める(スピードを抑える)ためには、やはり自己負担を増やしていくということは避けられないでしょう。

11月25日開かれた財務大臣の諮問機関、財政制度等審議会についての NHKニュース

この中で、75歳以上の人の自己負担を現在の10%から20%に増やすことが示されています。
上記は財務省案なのでまだ決定ではありませんが、高額療養費制度、70歳~74歳の人の医療費の自己負担、なども変わってきています。

保険のプランニングの前提が変わってきた、変わる前提でのプランニングが必要、と言うことかもしれませんね。

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