長期・分散投資を易しく伝える

長期投資・分散投資をわかり易く伝えるのは難しいと感じることも多いのではないでしょうか?リーマンショックを経験したお客様からは、「分散といってもすべて下がってしまうよね」と言われることもあるかもしれません。

資産運用について西洋で古くから伝わる「卵を一つの籠に盛ってはいけない」という格言を題材に長期投資・分散投資について整理してみましょう。

「卵を一つの籠に盛ってはいけない」

分散投資について語るときに必ず出てくるのが、「卵を一つの籠に盛ってはいけない」という投資の格言です。聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?

卵を一つの籠に盛ると、その籠を落とした時にすべての卵が割れてしまいます。ところが複数の籠に入れておけば、仮に籠の一つを落としても残りの籠に入ってる卵は影響を受けずに済みます。

ここで言う「卵」は大切な資金のこと、「籠」は投資対象とする商品の種類のことです。

このようなたとえで、一つの種類ではなく、複数の種類の商品に分けて投資(積立)をすることが大切であることを表しています。

仮に20個の卵を持っていて、5個づつ4つの籠に分けて入れていたとします。

ところが、1つの籠を落としてしまいました。

5つの卵はダメになってしまいましたが、まだ15個残っています。これが分散投資の効果です、とよく言われますが、これでは少し釈然としない人もいるのではないでしょうか?

実際にリーマンショックのような金融危機になるとすべての資産が下落してしまい、分散投資がリスクを軽減するという実感がなかった人も多いと思います。

卵を一つの籠に盛ってはいけない、の本当の意味は?

分けることで全滅を避けることができました。これはこれで大きなポイントですが、実は大切なのはここからです。

盛っているものが「卵」であるという事がポイントです。

卵からヒヨコがかえり、ヒヨコは大きくなって卵を産むようになる、つまり一時的に卵の数が減ってしまっても、一つでも卵が残っていていればいつかは元に戻る、さらには時間はかかるかもしれないが、卵が増えるはずだ、というのがポイントとなる考え方です。

これを実際の投資(積立)で考えると次のようになります。

ポイント1 利子や配当がある商品で

卵を産む商品に投資(積立)をしましょう。株式や債券などが代表的なものです。仮想通貨などは値動きはありますが利息や配当といった卵を産まない資産ですから注意してください。

ポイント2 幅広く分散

大きな金融危機などが来ても全滅しないように一つの会社の株式・債券だけでなく、できるだけ多くの世界中の会社の株式や債券に分けておきましょう。

ポイント3 回復するまで時間をかけることができる資金で

仮に一時的に卵の数が減ってしまったとしても、残っている卵がヒヨコになり、大きくなって卵を産むようになるまで待ちましょう。

さらに卵を増やすためのポイント

もし自分が買ったよりも安い値段で卵が売られていたら卵の追加購入を検討しましょう。

 

お客様が、時間をかけて卵を増やして、退職を迎える時には手元にある卵でその後の食事が賄えるようになるために、しっかりと計画を立てるお手伝いをして下さい。

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