お気づきと思いますが毎日のようにがんの記事が掲載されます。がん対策基本法で、予防及び早期発見、研究推進、などが掲げられており、またAIやゲノムや研究などが成果を生みつつあることからニュースには事欠きません。
昨年は免疫薬が承認され、その効用とともに価格でも注目を集めましたね。
このようなニュースをどのように話すと効果的でしょうか?
たんに、
- がんは治療費がかかる
- 高額療養費制度がある
- しかしながらその後に治療にお金がかかる
- だからがん保険に
だけだともったいないですね。これだけだと「売り込み」を感じるお客様もいるかもしれませんね。
事実を積み上げて自助努力が必要だなあ、と自ら感じていただけるようになると良いですね。
厚労省HPで医療費の推移を見てみると、全体に占める割合は循環器疾患が多いですが伸びはがんが高いですね。
平成18年→平成26年
循環器疾患 57725億円→58892億円
新生物 28787億円→39637億円
これを背景に国はがん対策基本法を制定。患者のケアは勿論、早期発見・早期治療、研究推進を進めることになりました。
身近なところではPET検診。以前は10万円以上していましたが、一部を除き平成22年から保険で受けることができるようになりました。
自費で10万円の負担をしていたものを保険診療にしても早期発見に舵を切ったのですね。当然ですが、早期発見・早期治療の方が重症化したがんよりもトータルの医療費が少なくて済みます。
早期発見とともに生存率も伸びています。部位にもよりますが5年生存率は70%、10年生存率も60%です。昔はがんの告知をするべきか、というぐらいの病でしたが、今は変わったわけですね。
昨年話題になった薬にオプジーボ、キイトルーダといった免疫治療薬があります。これらを使った治療は年間1500万円ぐらいかかりますが、実際に効果を上げています。
こんなこともあってがん治療をする方も増えてきて日本では30万人ぐらいの方ががん治療をしながら働いています。ところがその1/3 の方が解雇や依願退職をしているという残念な数字もあります。
治療費そのものは高額療養費制度で一定に保たれますが収入そのものに影響が出てくる、そしてそれが長期間続く、という状況にますますなっていくことは間違いありません。
今がんで高額治療を行っている方は高額療養費制度を利用しているのですが、これについても今の制度が続く前提で良いかどうかを検討しなければなりません。
実際に平成27年から、70歳未満の所得が多い方については上限がいままでの83,400円から140,100円に上がってしまいました。
というようなことを考えるとがんは勿論のことですが、社会保障全体の中でどの部分について自助努力をしていかなければならないのか、が大事になってくると思います。
このような方向性の相談ができればお客様も安心だと思いますがいかがでしょう?